当法律事務所は、1962年に大阪市において共同事務所として創設されたことに始まり、1967年4月に「なにわ共同法律事務所」と改称して業務を行ってきました。今は共同法律事務所形態をとっている法律事務所も少なくありませんが、当時の大阪弁護士会では、個人事務所が大多数であったなかで珍しいことでした。共同法律事務所形態をとった眼目は、市民、企業の弁護士に対するニーズの多様化に備えるとともに、メンバー相互の協力・援助を図り事務所の経営基盤を確かなものとすることにありました。以後、多数の弁護士を加え、質量ともに人員を増強して、依頼者の皆様の益々複雑多様化するニーズに対応するよう努めてきています。
これまで、中小の事業者の皆様がご依頼になる法律事務、個人の人生最大の法律紛争から身近な法律問題まで、あるいは大企業の先端的な企業活動に伴う法的諸問題等、幅広い分野での充実した法的サービスを提供してきました。また、弁護士の社会への貢献をも中心的課題の一つとして位置づけ、創設以来、高度経済成長に伴う大規模公害事件、消費者被害事件、児童福祉問題に関する事件等、社会的経済的弱者の権利の実現や法的救済といったいわゆる「プロボノ」活動にも、所属弁護士の多くが関与し、一定の成果を挙げてきました。さらに、創設メンバーである鬼追明夫弁護士を日本弁護士連合会の会長や株式会社整理回収機構の社長として送り出したほか、多くの所属弁護士が日本弁護士連合会や大阪弁護士会の運営の一翼を担ったり各種専門委員会に所属して活動したりするなど、社会的な役割を担う弁護士を積極的に輩出し、これをバックアップしてきました。
2006年10月1日、これまでの到達点を踏まえてこれを継承しつつ、基盤を拡大強化することにより、益々複雑多様化する法律事務にこれまで以上に的確に対応するとともに、皆様の利便性の一層の向上を図ることを目的として、法人化し、以後、「弁護士法人なにわ共同法律事務所」として活動しています。